イーオー

表記

 ギリシャ名:Ἰώ

 ローマ字転写:Io

 多くの場合、「イーオー」とだけ表記される。

性別

 女。

概要

 イーオーは、ヘーラーの祭官の職にあった。

 ボスポロス(海峡)の語源は、「牝牛の渡し」である。*1

 エジプト人は、イーオーをイーシスと呼ぶ。

逸話

 ゼウスが、イーオーを犯した。ヘーラーに発見されて、ゼウスは、イーオーに触れて白色の牝牛に変じ、イーオーと交わったことはないと誓った。ヘーラーは、ゼウスから牝牛を乞い受けて、その番人にアルゴスを任じた。アルゴスは、牝牛をミュケーナイの森の中にある一本のオリーヴの樹につないだ。ゼウスは、ヘルメースに牝牛を盗むよう命じ、ヘルメースは、石を投げてアルゴスを殺した。そこで、ヘーラーは、牝牛に虻を送った。牝牛は、エジプトに至り、そこで元の姿にかえって、エパポスを産んだ。しかし、ヘーラーが乞い、クーレースたちがエパポスをどこかへやってしまった。ゼウスは、クーレースたちを殺し、イーオーはエパポスを探しに出かけた。イーオーは、シリアをさまよい歩いて、エパポスを発見し、エジプト王テーレゴノスと結婚した。*2

系譜

*3

兄弟、姉妹

後裔

ゼウスとの子

*1:ギリシア神話』p73

*2:ギリシア神話』p72,73

*3:ギリシア神話』p72

*4:『縛られたプロメテウス』p55