ミーノース

表記

 ギリシャ名:Μίνως

 ローマ字転写:Minos

 多くの場合、「ミーノース」とだけ表記される。

性別

 男。

概要

逸話

 ミーノース、サルペードーン、ラダマンテュスは、クレータ人の支配者アステリオスに育てられたが、成長すると、互いに相争った。というのも、彼らが少年ミーレートスを愛したからである。ミーレートスは、サルペードーンに好意を寄せていたので、ミーノースは戦いを起こし、勝利を得た。あるいは、彼らの愛したのはアテュムニオスであった。

 ミーノースは、クレータに居住し、法を定めた。

 アステリオスは、子なくして死んだので、ミーノースは、クレータの王となろうと欲したが、反対された。そこでミーノースは、神々よりクレータを授けられたものであると称して、その証拠として何事であれミーノースの願うことは遂げられると言った。そしてミーノースは、ポセイドーンに犠牲を捧げつつ、海底より牡牛の現れんことを祈り、現れた牡牛を神に捧げることを約した。ポセイドーンは、ミーノースに見事な牡牛を送ったので、ミーノースは、クレータを獲得したが、その牡牛は自分の飼っている牛の群にやり、外のを犠牲に供した。ポセイドーンは、憤り、この牡牛を猛悪にし、パーシパエーがこの牡牛に対して欲情を抱くように企んだ。パーシパエーは、牡牛に恋し、ダイダロスを共謀者とした。というのも、ダイダロスは、車のついた木製の牝牛を製作し、内部を空洞にし、牝牛の皮を縫い付け、牝牛を牧場におき、パーシパエーをその中に入れた。すると牡牛が真の牝牛と思って交わった。*1

系譜

兄弟、姉妹

  • サルペードーン
  • ラダマンテュス

後裔

パーシパエーとの子*2*3
パレイアとの子*4
  • エウリュメドーン
  • ネーパリオーン
  • クリューセース
  • ピロラーオス
デクシテアーとの子*5
  • エウクサンティオス

*1:ギリシア神話』p119~121

*2:ギリシア神話』p120

*3:あるいは、クレーテーとの子

*4:ギリシア神話』p120

*5:ギリシア神話』p120