ポリュネイケース
表記
ギリシャ名:Πολυνείκης
ローマ字転写:Polyneikes
多くの場合、「ポリュネイケース」とだけ表記される。
性別
男。
概要
逸話
エテオクレースとポリュネイケースは、王権に関して互いに協定し、二人が一年おきに交互に治めることに決めた。一説には、先ずポリュネイケースが治め、一年後にエテオクレースに王権を渡したというが、一説には、先ずエテオクレースが治めたが、後王権を渡そうとしなかったのだという。ポリュネイケースは、そこでテーバイより追放せられて、頸飾りと長衣を携えてアルゴスに来た。アルゴスの王はタラオスの子アドラストスであった。ポリュネイケースは、アドラストスの王宮に夜中に近づき、カリュドーンより遁れて来たオイネウスの子テューデウスと闘い始めた。突然起こった叫び声にアドラストスが現れて、彼らを引き分け、ある予言者が娘たちを猪と獅子に妻わすべしと自分に言ったのを思い出して、両人を聟とした。というのも、楯の上に、一人は猪の、一人は獅子の顔をつけていたからである。デーイピュレーをテューデウスが、アルゲイアーをポリュネイケースが娶り、アドラストスは両人にその国を戻してやると約束した。そして先ずテーバイに軍を進めるべく急ぎ、主だった人々を召集した。
しかしオイクレースの子アムピアラーオスは予言者であって、この軍に加わった者はアドラストスを除いてすべて死すべき運命にあることを予見し、彼自身軍に加わることを躊躇し、また他の者を阻止せんとした。しかしポリュネイケースは、アレクトールの子イーピスの所に来て、どうすれアムピアラーオスを強いて軍に加え得るか教えることを求めた。イーピスは、エリピューレーが例の頸飾りを受け取ったならば、と言った。アムピアラーオスは、エリピューレーにポリュネイケースより贈物をうけることを禁じたのであったが、ポリュネイケースはエリピューレーに頸飾りを与えて、アムピアラーオスを軍に加わるように説き伏せてくれるように頼んだ。というのも、決定権がエリピューレーにあったからである。それは、アムピアラーオスがアドラストスと不和になった折りに、アムピアラーオスはアドラストスと和した後に、アドラストスとのいかなる争いもエリピューレーにこれを裁かせるであろうと誓ったからである。それであるからテーバイに対して軍を進める必要があり、アドラストスはこれを勧め、アムピアラーオスはそうすべきではないと主張した時に、エリピューレーは頸飾りを受取って、アムピアラーオスにアドラストスとともに遠征するように説得したのであった。アムピアラーオスは、軍に加わらざるを得なくなった時に、息子たちに彼らが成人の暁には、母を殺し、テーバイに対して遠征するように命じた。*1
詳細はアドラストス - ギリシャ・ローマ神話を参照。
系譜
父
母
- イオカステー
- エウリュガネイア
兄弟、姉妹
- エテオクレース
- イスメーネー
- アンティゴネー
後裔
配偶者不明(あるいは、なし)*2
- テルサンドロス