ケクロプス
表記
ギリシャ語:Κέκροψ
ローマ字転写:Kekrops
多くの場合、「ケクロプス」とだけ表記される。
性別
男。
概要
大地の子で、人間と大蛇の混合せる身体を持っていたケクロプスはアッティカ初代の王であって、それ以前はアクテーと呼ばれていたこの地を自分の名によってケクロピアーと名づけた。
逸話
ケクロプスの時代に、人の言うところによれば、神々がおのおの自己に特有の崇拝をうけるべき都市を獲得することに決した。そこでポセイドーンが先ずアッティカに来て、その三叉の戟を以てアクロポリスの中央をうち、今日エレクテーイスと呼ばれている海を出現せしめた。ポセイドーンの後でアテーナーが来て、ケクロプスを彼女の獲得の証人とし、今日パンドロセイオンにおいて示されているオリーヴの木を植えた。この地の争奪が両神の間に生じた時に、ゼウスは二神を引き分けて、ある人々の言うように、ケクロプスとクラナオスでも、エリュシクトーンでもなく、十二神を審判役とした。そして彼らの裁きによって、ケクロプスがアテーナーが最初にオリーヴの木を植えたと証言したので、この地はアテーナーのものと判決された。そこでアテーナーは自分の名を取ってこの市をアテーナイと呼んだが、ポセイドーンは大いに怒って、トリアシオンの野を水びたしにし、アッティカを海中に浸した。*1
系譜
父
母
兄弟、姉妹
後裔
アグラウロスとの子*2
- エリュシクトーン
- アグラウロス
- ヘルセー
- パンドロソス