エウモルポス

表記

 ギリシャ語:Εὔμολπος

 ローマ字転写:Eumolpos

 多くの場合、「エウモルポス」とだけ表記される。

性別

 男。

概要

逸話

 エウモルポスが成長した時に、ベンテシキューメーの夫は自分の二人の娘の一方を彼に与えた。しかしエウモルポスは妻の姉妹を犯さんと試み、このために追われて子供のイスマロスとともにトラーキア王テギュリオスのもとに来た。王はイスマロスに自分の娘をめあわせた。後テギュリオスに対して悪企みをしていることが露見し、エレウシース人の所へ遁れ、彼らと友誼を結んだ。しかし後イスマロスの死後、テギュリオスに迎えられて赴き、以前の争いを水に流し、王国を継承した。アテーナイ人とエレウシース人との間に戦いが起きた時に、エレウシース人と呼ばれて、トラーキアの大軍とともに彼らの味方となって闘った。アテーナイ人がいかにして勝利を得ることができるかを神に問うたエレクテウスに対して、神は娘の中の一人を殺したならば、戦いに成功するであろうと答えた。そしてエレクテウスが最も年少の娘を殺した時、他の娘たちもまた自害した。というのは、彼女らは互いに一緒に死のうと誓っていたからである。娘の殺害の後に戦闘が生じた時、エレクテウスはエウモルポスを殺したが、ポセイドーンエレクテウスとその家とを破壊したので、ケクロプスが王となった。*1

系譜

兄弟、姉妹

後裔

*1:ギリシア神話』p166~167